ファクタリングはやばいサービスなの?悪質業者の逮捕事例などを紹介

mynavibridge

「ファクタリングはやばい」「ヤミ金と同じではないか」といった噂を耳にし、利用を躊躇している経営者の方は少なくありません。

本記事では、なぜファクタリングが「やばい」と言われるのか、その根本的な理由を法的観点から解説します。また、実際に起きた悪質業者による逮捕事例や、安心できる優良業者の見極め方について、初心者の方にも分かりやすくお伝えします。

改めて、ファクタリングとは

※図:2社間ファクタリングの場合のフロー

ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権(請求書)をファクタリング会社へ売却し、早期に現金化する資金調達サービスのことを指します。

このファクタリングが「やばい」と噂されているわけですが、結論から言うとファクタリング自体は「国に認められた合法的なサービス」です。

事実、中小企業庁は銀行融資に依存している現状の市場を打開するために、ファクタリングを含む「売掛債権の利用促進」を国の施策として推進しています。ゆえにファクタリング自体は国が推奨する資金調達方法の1つとして位置付けられているのです。

とはいえ、理由もなく「やばい」と言われるものでもありません。次項では、ファクタリングが「やばい」と言われる理由を紐解いていきたいと思います。

ファクタリングが「やばい」と言われる理由

ファクタリングは国が推奨する資金調達方法にも関わらず、なぜ「やばい」と言われるのでしょうか?

主な理由には、次のようなものが挙げられます。

  • 悪質業者による被害があるから
  • 法整備が進んでいないから
  • 資金繰り悪化のリスクがあるから
  • 風評被害のリスクがあるから

悪質業者による被害があるから

ファクタリングが「やばい」と言われる最大の理由は、悪質業者による被害が後を絶たないからです。

消費者金融など、お金を貸す“貸金業”を営むには金融庁への「貸金業登録」が必須であり、厳しい審査を通過する必要があります。

一方、ファクタリングはあくまで「債権の売買(債権譲渡)」であるため、開業にあたって金融庁の免許や登録は不要です。ゆえに極端な話をすれば、誰でも明日からファクタリング業を名乗ることができます。この敷居の低さが、悪質業者が参入しやすい所以となっています。

なお、違法なファクタリングとして有名なのが、ファクタリング会社を装って実質的に超高金利での貸付を行う「偽装ファクタリング」、個人を対象とした「給与ファクタリング」です。いずれも貸金業登録のない会社によるサービスは、貸金業法違反として摘発の対象となっています。

法整備が進んでいないから

2つ目の理由は、ファクタリングに関する法整備が進んでいない点にあります。

一般的な融資は利息制限法により、上限金利(年15〜20%)が厳しく定められています。しかし、ファクタリングの手数料は「金利」ではなく「売買手数料」として扱われるため、この法律は適用されません。

その結果、悪質業者は年率換算で数百%のような法外な手数料を請求することが可能になってしまっています。

これに関して金融庁は「ファクタリングの利用に関する注意喚起」をしているものの、依然として法整備は進んでおらず、悪質業者による違法行為が横行しているのが現状です。

資金繰り悪化のリスクがあるから

3つ目の理由は、ファクタリングの過度な利用が資金繰りを悪化させる恐れがある点にあります。

ファクタリングは銀行融資に比べて審査が通りやすく迅速に資金化できるため、困った時に「とりあえず利用しよう」と手を出しやすい側面があります。

しかし、銀行融資に比べて手数料は高く、常態的に利用すると手数料負担が利益を圧迫し、さらに資金繰りが悪化するため、最悪の場合は経営破綻を招く可能性もゼロではありません。

このように過度な利用は本末転倒となるリスクがあるため、ファクタリングに依存せず「一時的な運転資金やつなぎ資金を確保する手段」として捉え、上手く利用することが重要です。

風評被害のリスクがあるから

4つ目は、ファクタリングの利用によって風評被害を受ける可能性がある点です。

ファクタリングの契約形態には「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類がありますが、後者は売掛先(取引先)を含む契約となるため、取引先にファクタリングの利用が知らされます。

この際、取引先から「あの会社は請求書を売らなければならないほど資金繰りが苦しいのか」「倒産するのではないか、今後も取引を継続して大丈夫か」といった疑念を抱かれる恐れがあります。

中小企業庁も風評被害リスクについて言及はしているものの、具体的な改善策を講じているわけではありません。したがって、利用者本人による取引先への協力体制の構築、あるいは2社間ファクタリングの利用を検討することが必要になります。

悪質業者による違法ファクタリングの逮捕事例

前述のとおり、「ファクタリングはやばい」とマイナスイメージを根付かせたのは、実際に起きた悪質業者による逮捕事件です。

ここでは、過去に大きく報道された代表的な4つの事件を紹介します。いずれも、ファクタリングの仕組みを悪用した貸金業法違反や出資法違反の事例です。

  • 一般社団法人ハートフルライフ協会の事例(偽装ファクタリング)
  • 東洋商事/MINORIの事例(偽装ファクタリング)
  • ルネディオ株式会社の事例(給与ファクタリング)
  • 株式会社ZERUTAの事例(給与ファクタリング)

一般社団法人ハートフルライフ協会の事例(偽装ファクタリング)

1つ目は、一般社団法人という信頼できそうな法人格を隠れ蓑にした偽装ファクタリングの事例です。

ハートフルライフ協会は2016年から2020年頃にかけて、貸金業登録のないまま全国の中小企業に対し、「売掛金の買取」という名目で実際には現金の貸付けを行っていました。

契約上は売掛債権の売買ですが、実態は売掛金を担保に資金を融通し、後日に額面以上の返済を求めるもので、年率換算で法定上限を大幅に超える手数料を取っていました。報道によれば、総額で約1億3千万円を貸し付け、約3千万円(手数料換算で約23%)の利息を受け取っていた疑いがあります。

2021年2月5日、警視庁は同協会の代表理事ら6名を貸金業法違反(無登録営業)および出資法違反(高金利貸付)の疑いで逮捕。警察発表では「ファクタリング業者を装ったヤミ金業者の摘発は全国初」として全国的に大きな注目を集めました(厳密には全国初ではありません)。

なお、協会側は「貸金ではなく正規のファクタリングだ」などと容疑を否認しましたが、実際には年利20%超・最大で法定の約34倍という法外な利息を取っていたことが明らかになっています。

参考:中小企業狙い「ヤミ金」容疑 ファクタリング業者を逮捕:朝日新聞

東洋商事/MINORIの事例(偽装ファクタリング)

2つ目は、ファクタリングを装ったヤミ金の初摘発例となった「東洋商事」と「MINORI」の事件です。

この事件は2017年1月、大阪府警が摘発したもので、ファクタリング契約を装って中小企業約250社に総額3億円以上を貸し付けていた業者が逮捕されました。

逮捕されたのは東京都の業者「東洋商事」と関連会社「MINORI」の元経営者ら計8人です。手口は売掛債権の売買契約を装いながら、実際には売掛金を担保に資金を貸し付け、高金利の「手数料」を徴収するというものでした。

大阪府警によれば、この2業者は2015年秋から2016年11月頃にかけ、中小企業を中心に違法な貸付を繰り返し、1億円以上の違法収益を上げていたとみられています。当時報道された逮捕容疑では、2016年5月〜9月に大阪府と三重県の会社2社に計40〜50万円を無登録で貸し付けた貸金業法違反などが挙げられていました。

なお、容疑者らは「売掛債権の売買で貸金業には当たらない」と否認していましたが、その主張は通らず有罪判決が確定。摘発後、同様の偽装ファクタリング業者が相次いで発覚する契機ともなった事件でもあります。

参考:債権買い取り装い高利貸し 大阪府警、東京の2業者8人を逮捕 – 産経WEST, NBFA NEWS №13 – 全国事業者金融協会

ルネディオ株式会社の事例(給与ファクタリング)

3つ目は、給与ファクタリングの逮捕事例です。

ルネディオ株式会社は、「給料を前借りできるサービス」と称して給料日前に利用者に現金を渡し、給料日後に元金+高額な手数料を回収するというビジネスを提供していました。貸金業の登録はもちろんなく、実態はヤミ金の手口そのものです。

2021年1月28日、福岡県警は同社の元代表ら男女4名を貸金業法違反などの疑いで逮捕。捜査の結果、法定利率0.3%(日利)を超える違法な金利で貸付を行っていたことが判明しました。

具体的には、神奈川県在住の男性ほか9名に対し、日利0.3%(年利換算109%以上)を超える利率で現金計約63万7,000円を貸し付け、合計27万9,100円の利息を受け取っていたとされています。

警察発表では、ルネディオは2021年1月7日付で事業を閉鎖しており、逮捕時点で事務所はもぬけの殻だったとのことです。

参考:給与ファクタリングで男女4名逮捕、ルネディオ(株)の商号で活動|NetIB-News

株式会社ZERUTAの事例(給与ファクタリング)

最後に紹介するのは、大規模な給与ファクタリング業者として摘発された株式会社ZERUTAの事例です。

ZERUTAは「七福神」というサービス名で給与ファクタリングを全国展開していた業者で、宣伝文句は「即日融資に代わる給料ファクタリングサービス」「あなたの強い味方」などを謳い、主にネットやSNSで集客していたようです。

しかし、実態は典型的なヤミ金融であり、同社が設定していた手数料は年利換算で約280〜615%(法定金利の14〜30倍)にも上りました。被害規模も極めて大きく、2018年6月から2020年5月末までの間に延べ約9万7,000人もの利用者に対し総額約50億円を貸し付け、約13億5,000万円もの利息(手数料)を得ていたとされています。

警視庁は2021年1月14日までに、ZERUTAの社長ら男女7人を貸金業法違反や出資法違反の疑いで逮捕。社長は容疑を認めましたが、他の6人は「貸金業ではない」などと否認したと報じられていました。

参考:給料ファクタリング事業者に対する集団的消費者被害回復請求事例報告 – 内閣府

違法なファクタリング会社の特徴

特徴詳細
審査なし/ブラックOKを謳う「審査なし/ブラックOK」など甘い言葉で勧誘するのが特徴。正規のファクタリングでは審査が必須ですが、悪質業者は高額手数料を課すことが狙いであるため、このような広告文を用いる。
償還請求権がある本来ファクタリングは、ノンリコース(償還請求権なし)が基本。悪質業者は契約書等で売掛金未回収時に利用者が肩代わりする条項(償還請求権)を設け、実質的な貸付にしています。
債権譲渡契約ではない契約書の名目が「債権譲渡」や「売買契約」ではなく、「金銭消費貸借契約」や「覚書」「委任状」になっているのが特徴。契約書自体を交付しないケースもありますが、いずれも正規のファクタリングではありません。
担保・連帯保証人を要求する正規のファクタリングでは担保や保証人は不要。悪質業者は利用者本人に保証債務を負わせたり、第三者の連帯保証・不動産担保提供を求めたりすることで支払いを強制します。
手数料が異常に高い相場を超える手数料を請求するのが悪質業者の共通点です。年利換算で100%以上になるケースもありますが、法定金利を「手数料」と称して逃れようとする手口も共通しています。
勤務先・家族への連絡を示唆する(強引な取立て)支払いが滞ると「勤務先に連絡する」「家族に知らせる」などと脅すケースもあります。

違法なファクタリング会社の特徴は上記のとおりです。

前述した悪質業者の逮捕事例からも分かるように、ファクタリングにおける悪質業者は「ヤミ金融業者(違法な高利貸し)」であることが共通しています。

利用者に「貸付」ではないことを悟られないように巧みな手口を用いてきますが、事前にこれらの手口を把握しておくことで被害を未然に防ぐことも可能です。

1つでも該当するのであれば、そのサービスは違法性のある「やばい」ファクタリング会社である恐れがあります。ファクタリングの利用を検討する際は、担当者の言われるままに契約するのではなく、しっかりと正規のファクタリングサービスであるか見極めるようにしてください。

関連記事
ファクタリングが違法となるケースとは?判例や悪質な業者の特徴や調べ方
ファクタリングが違法となるケースとは?判例や悪質な業者の特徴や調べ方

安心・安全なファクタリング会社の特徴

ここまで主に悪質業者について詳しく解説してきましたが、全てのファクタリング会社が危険なわけではありません。

本項では「安心・安全なファクタリング会社」に共通するポイントを解説していきます。

  • 契約書の名目が「債権譲渡契約」である
  • 手数料が適正価格である
  • 運営元が実在する会社である
  • 実績豊富である

契約書の名目が「債権譲渡契約」である

契約を交わす前に、必ず契約書の表題と中身を確認しましょう。正規のファクタリングであれば、契約書の名目は「債権譲渡契約書」や「売買契約書」となっているはずです。

もし契約書の名目が「金銭消費貸借契約書」「覚書」「委任状」である場合や、契約書の中に「利息」「返済」「償還請求権」といった貸付を思わせる用語が登場する場合、取引の証跡を残さない場合など注意が必要です。

正規のファクタリング会社であれば、契約書類がしっかり整備されていることはもちろん、担当者が契約内容を丁寧に説明し、顧客に不明点が残らないようにしてくれます。また、オンライン完結のファクタリングでは、契約書を交付する代わりに利用規約の掲載・確認のプロセスがあります。

手数料が適正価格である

手数料率も、正規のファクタリングサービスかどうかを見極める重要なポイントです。

ファクタリングの手数料相場は一般的に、2社間ファクタリングで8%〜18%程度、3社間ファクタリングで2%〜9%程度とされています。

もちろん案件の規模や売掛先の信用度によって上下しますが、優良会社であれば概ねこの範囲内の手数料でサービスを提供しています。

運営元が実在する会社である

サービス情報だけでなく、運営元の会社自体の信憑性を調べるのもおすすめです。

悪質業者は、摘発を逃れるために架空の住所やレンタルオフィス、私書箱などを利用していることが多々あります。会社の所在地をGoogleマップなどで検索し、実在するオフィスビルや事業所であることが確認できれば安心材料になります。

電話番号についても固定電話の番号が掲載されていることが大前提であり、携帯電話の番号しか記載されていない業者は信頼性に欠けるため利用は控えた方が良いでしょう。

実績豊富である

ファクタリング会社の創業年数やこれまでの買取実績数などを確認しましょう。

また、メディアへの掲載実績や有名グループ企業の傘下であることも安心材料の1つです。総じて、悪質業者は短期間で社名を変えて活動することが多いため、サービス歴が浅く、実績も非公開であるのが共通しています。

もちろん正規ファクタリングを提供する新興企業もありますが、実績が公開されている大手や老舗の業者を選ぶ方がリスクを回避できることは言うまでもありません。

安心安全!資金調達ならマイナビブリッジ『法人専用ファクタリング』

こんな困りごと・課題はありませんか?

  • 設立直後のため金融機関の審査が通りづらい
  • 決算が赤字、債務超過
  • 既存借入がリスケジュール中
  • 民事再生等の手続き中または終結後
  • 税金・社会保険の納付が遅れている
  • 他社でファクタリングを利用しているものの、手数料が高い

そんな時はマイナビブリッジのファクタリングにお任せください!

当社では「法人専用ファクタリング」を提供しています。大手グループならではの資金調達力により、手数料1%〜7%と、業界内でも良心的な水準を実現。買取金額は10万円〜1億円、お見積りは無料にてご依頼いただけます。

また、500万円超のご利用の場合、お客様名義の専用口座を開設し、当社側で入金管理と精算処理を一元化も可能。これにより一般的な2社間ファクタリングで必要となる「入金確認 → ファクタリング会社への送金」といったお客様側の手間を軽減することができます。

※お客様には、取引先様への振込先の口座変更をご依頼する場合がございます。

さらに、売掛債権担保融資(ABL)のご相談も承っております。ファクタリングと同様、売掛金を基に資金調達を行う方法ですが、売掛債権を買い取るファクタリングとは異なり、売掛債権を担保とする融資のため、利息制限法の上限金利(年15%)の範囲内で利用でき、手数料(実質金利)を抑えられる点が特徴です。

急な資金難にお困りの方はぜひお気軽にお問い合わせください!

記事URLをコピーしました